新型コロナウイルスに感染すると、ほとんどが無症状か軽症のため、コロナ自宅療養の感染患者さん向けに、政府指定の健康管理アプリ紹介の他、オンラインまたは電話にて診療を行っています。奇美病院が、4月26日から5月末にかけて受け持った自宅療養者は1万人を超え、対策チームは、休日返上で働いています。本協会の会員で、総合診療センターの蔡岡廷主任は、5月31日の台南市政府の記者会見にて、「自宅こそが療養に適した最高の場所」であるとして、「hospital at home」の実践を訴えていました。私も微力ながら、日本人感染者の健康管理とお薬の処方等でお手伝いさせてもらいました。
コロナ隔離解除の条件
6月1日から適用されている「コロナ隔離解除の条件」については①重症陽性患者②非重症かつ病院或いは検疫所/防疫ホテルの陽性患者③自宅療養陽性患者の3つに分類され、それぞれ条件が異なり、隔離後も7日間の自主健康管理となります。
1番目の重症患者さんについては、解熱後少なくとも1日以上、症状が治まり、PCR検査で陰性が1回もしくはCt値が30以上の方が隔離解除の対象となります。また、発病日或いは検査陽性判定から既に15日が経過し、PCR値が27~30で、感染科/胸腔内科或いはコロナ対策チームが隔離解除とみなした場合も、自主健康管理へ移行することができます。2番目の分類では、コロナ抗原検査で陰性が二回、発病/検査陽性判定から5日間以上が経過し、抗原検査陰性が1回、或いは、発病/検査陽性判定から7日が経過した方は、再度検査をせずに直接隔離解除となります。3番目の、自宅療養されている患者さんたちも、発病/検査陽性判定から7日が経過すれば、再検査必要なし、となりました。
これらの方針は、随時更新されているので、適宜ご自身でも最新ニュースをご確認ください。
臺南市政府 新聞及國際關係處新聞傳播科 刊登日期:111-05-31 https://www.tainan.gov.tw/News_Content.aspx?n=13370&s=7896918
早稲田大学&大学院で医療人類学修了、姉妹校の高雄医学大学医学部編入、医師免許取得後、台南の医学センターで研修を終え、消化器内科フェロー、チーフレジデント。台南出身の妻と娘の三人暮らし。早大時ヒマラヤ未踏峰初登頂(6,650m)を果たすが、登山パートナーの死を契機に医学の道へ。日本の鍼灸国家資格も取得済で東西の医療に通じた総合診療、消化器内科医を目指す。
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