台湾での新型コロナウイルス市中感染爆発を受けて、ワクチン予約以外に、抗原検査で陽性になったらどうするの?という問い合わせをいくつか頂いたので、簡単に記します。*防疫に関する情報は更新されていますので、台湾衛福部CDCや台南市政府の正式発表を随時ご確認ください。
まず、自宅隔離、自主防疫や自宅検疫期間中の人(例えば日本から帰国後すぐの隔離中など)で、新型コロナ抗原検査陽性の場合は、LINEの「共照雲 」或いはApp「健康益友」にて、オンライン診療を受けて頂くことになります。その際、抗原検査キットにお名前と検査日を記入し、台湾の健康保険証と一緒に撮影して、オンライン診療時にアップロードしてください。
それ以外の方たちが新型コロナ抗原検査陽性反応を示した場合は、基本的に「疾管署」のウェブサイトから「COVID19専区」に入り、その指示に従ったり、App「台湾社交距離」「快易通」をダウンロード後、健康状況を記録してもらうことになります。お住まい近くのPCR検査場を探して、ご都合のいい病院を予約して検査を受けてください。電話以外に、ネットで予約できるところも多いです。
私は今月、救急で幅広くcommon diseaseを診させて頂き、主に夜勤で働きました。特に印象的だったのは、OHCA(院外心停止)患者さんの治療で、救命措置後に患者さんのPCR検査をしたら、新型コロナウイルス陽性だったので、治療後コロナ専門ICU病棟へ搬送しました。重症になる割合は少なく全体コロナ陽性患者の0.3%ほどですが、重症患者を受け入れられるベッド数は物理的に限界があり、今のペースが続くと余裕がありません。陽性反応がでても、なるべく重症にならないためにはどうしたらいいのか、普段から食事や睡眠などを気をつけようと改めて思うようになりました。
私たちは勤務中はN95と防護服で完全装備し、週に一回、PCR検査をしていて、幸い私は陰性ですが、陽性反応の同僚や友人が増えてきました。異国で言葉が通じなかったり、システムがわからなかったりすると、病気になったときの不安やストレスは計り知れません。台南市日本人協会ではボランティアでその受け皿にもなっていますので、何かお手伝いが必要でしたらどうぞご連絡ください。
早稲田大学&大学院で医療人類学修了、姉妹校の高雄医学大学医学部編入、医師免許取得後、台南の医学センターで研修を終え、消化器内科フェロー、チーフレジデント。台南出身の妻と娘の三人暮らし。早大時ヒマラヤ未踏峰初登頂(6,650m)を果たすが、登山パートナーの死を契機に医学の道へ。日本の鍼灸国家資格も取得済で東西の医療に通じた総合診療、消化器内科医を目指す。
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