PM2.5

PM2.5のPMは「Particulate Matter」の頭文字をとったもので、PM2.5は大気中に浮遊している直径2.5μm以下の非常に小さな粒子です。この粒子状物質は燃料の燃焼、車や航空機、および室内暖房などから発生し、サイズが小さいため、肺だけでなく、血液中にまで入りこみ、呼吸器や心臓血管系などさまざまな臓器が影響を受けやすく、お年寄りや子どもなどは特に注意が必要です。

台灣がん基金会によると、台灣におけるPM2.5の三割は中国などからの国外から流入していて、PM2.5が10µg/m3増加すると、台灣女性の肺がん死亡率が16%増加(国外の研究と比べても2倍以上)しており、台灣女性はPM2.5に対して敏感で脆弱性があるという指摘があります。

最近では、台南安定区のスポーツ用品工場で起きた火災のため、2/18夜のPM2.5がマックスレベルまで上昇しました。翌朝のPM2.5は正常に戻っていたものの、関連情報に注意し、不必要な外出や長時間の激しい運動を減らすことが推奨されています(台灣環境保護局)。他に、微粒子の捕集効率の高いフィルターを使っている医療用/産業用の高性能な防じんマスクや空気清浄機(販売店・メーカーに要確認)なども、微粒子の吸入を減らす効果があるようです。

空気清浄機といえば、台灣で働く貿易商の油井さんが私の入院患者さんと知り合いで、昨年、私達のボランティア活動をみてくれて(奇美医院に手作り弁当150食を寄付)、日系企業を通して三台の空気清浄機を病院に寄贈してくれました。これらの空気清浄機は、検査室、待合室や診療室など多くの患者さんが集まるところで使用されています。日本ではコロナ対策も進んでいて、東京大学などが光触媒を空気清浄機に搭載し、エアロゾル中や液体中のSARS-CoV-2を不活化する研究が行われているそうです。

油井さんたちの善意に感謝します。どうもありがとうございました。

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