コロナ治療ガイドライン(更新)

台湾CDCは1月24日にコロナ治療ガイドラインを更新し、経口抗ウイルス薬「モルヌピラビル」の使用などを追加発表しました。この薬はウイルスの増殖に必要な酵素「RNAポリメラーゼ」の働きを阻害することができます。適応は18歳以上の新型コロナウイルス陽性患者、且つ入院や死亡リスクが高い成人で、発症から48時間以内の使用が望ましいとされています。用法・用量については、800ミリグラム(1錠200グラム)を一日二回、治療を5日間(1#200mg☓4 BID 5DAYS)ですが、胎児への影響などの懸念から、妊娠や哺乳時(薬の使用停止4日間まで)は使用を控えるように、とのことです。副作用は下痢(2%)、嘔気(1%)などがありますが、頻度はそんなに高くないようです。

また、コロナウイルス増殖に関わる酵素を阻害する新規化合物「ニルマトレビル」と、既存の抗ウイルス剤「リトナビル」を併用投与する治療薬(パクスロビド)も使えるようになりました。この薬はウイルス構成タンパク質の切断を行うMproを阻害することで、ウイルスが複製に必要なタンパク質の生成を抑制します。感染確認から3日以内にこの経口薬投与を始めた場合、重症化リスクを89%、同5日以内の場合は88%低下させた、という報告(上記リンク)があります。経口薬の登場はコロナ治療の分岐点となるのか、注目したいと思います。

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