新住民が商業登記を行うには

本稿は、台湾で小規模ビジネスを営みたいと考えている新住民の方向けのものです。

筆者は現在、鶴恩翻譯社という「行號」の負責人になっています。行號とは個人事業主の看板といえるもので、公司(会社)よりも課税上・運営上のメリットがあり、領収書を発行することも可能になります。

行號と公司の区別については下記のページが参考になります。
「公司登記和商業登記有什麼差別?」(女性創業飛雁計畫 )
https://woman.sysme.org.tw/Article/Visitor/QA_Detail.aspx?ArticleItemId=85

中華民国籍を持っている人であれば、簡単かつ迅速に行號を申請できますが、外国人の場合は色々と複雑です。できないと思っている方も多いかもしれません。会計士に依頼することもできますが、4万元くらいかかるようです。

そこで、私自身の体験を以下に記したいと思います。ただしうろ憶えの部分も多く、また制度が変わっている恐れもある点をご容赦ください。実際に申請してみようと思う方は、まず地元市(県)役所の「経済発展局」に問い合わせされることをお薦めします(台南市政府の電話番号は06-299-1111)。なお申請当時、筆者は依親居留証を所持していました。ですので永久居留証もしくは依親居留証であれば申請可能なはずですが、その他のタイプの居留証の場合はこの限りではありません。

筆者が行った手続きは次の通りです。

(1)「商號名稱及營業項目預查申請表」を市役所経済発展局に提出し、「預查核定書」を発行してもらう。費用は300元。これは自分の希望する名称がすでに使用されていないか確認するもので、3〜4の候補を書く欄があります。

(2)行號および負責人の名前の印鑑をそれぞれ作る(それぞれ大章/小章と通称されます)。

(3)以下の資料を経済部投資審議委員会(台北市羅斯福路一段7號8樓、02-3343-5700)に郵送で送る。
「預查核定書/パスポートと居留証のコピー/投資申請書(経済発展局でもらえる)/所在地の前年の房屋稅單(納税証明書)/贈与免税証明」

いきなり「贈与免税証明」と聞いても見当がつかないかもしれませんが、資本金の出処を証明するためのもので、あらかじめ近親者から同額の贈与を受けてそれを示すのが手っ取り早い、という理屈のようです。筆者の場合は〇万元(行號の場合、資本金は自由)を妻の銀行口座から自分の口座へ振り込んでもらい、その後預金通帳のコピーを持って国税局へ行き、発行してもらいました。

(3)審査が仮通過した旨の通知を受け取ったら、次はその通知書を銀行へ持っていって「(行號)籌備處」という名義の口座を開く。あわせて資本金を振り込む。籌備(チョウベイ)とは計画・準備という意味です。

(4)「審定投資額申請書」と資本金が印字された籌備處の預金通帳のコピーを再び経済部投資審議委員会に郵送する。

(5)審査に通過したら、役所の経済発展局から電話で通知されるので、手数料(確か一千元)を持って「商業登記抄本影本」を受け取りにいく。

(6)「商業登記抄本影本」を持って銀行に行き、正式な口座を開設すると同時に「〜籌備處」名義の口座をクローズする。

(7)印鑑、居留証のコピー、房屋稅單、賃貸であれば房屋租約單(賃貸契約書)を持って国税局へ行き「稅籍登記」を行う。このとき、ひと月の売り上げが20万元を超えない規模である場合は、税制と手続き上の恩恵が受けられる「免用統一發票」を申請しましょう。

ここまでほぼ順調に進み、約二か月間で手続き完了しました。以上ごくおおまかな流れではありますが、どなたかのお役に立てましたら嬉しく思います。もし誤りにお気づきの際は、問い合わせフォーム等からご指摘いただければ幸いです。

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