6月28日、第6回日帰りバスツアーを開催しました。ご参加くださった皆様、どうもありがとうございました!
今回の行先は嘉義。阿里山森林鉄道のディーゼル機関車のお出迎えを受け、市内にある「台湾マジョリカタイル博物館」(台灣花磚博物館)、実在した日本人警察官が祀られている「富義宮」「富安宮」、それから36もの急カーブを上り、標高1,000メートルに架けられた天空の吊り橋「太平雲梯」、隣接する茶畑と老街、クッキー工場「老楊方塊酥観光工場」などを訪れました。

台湾マジョリカタイル博物館は、1920年から35年頃にかけて主に日本の中部地方や淡路島の陶器メーカーが製造していた鮮やかな彩色タイルを一万枚以上収蔵しています。館長の徐嘉彬氏は30年もの間、津々浦々の古建築を訪ね歩いてタイルを探し、記録、収集、保存、修復してこられました。普段はスタッフが館内のガイドをしてくれますが、私たちの訪問時は館長さんみずから40分ほども、日本と台湾の文化的架け橋たるマジョリカタイルについて熱く解説してくださいました。

博物館にはまた様々なオリジナルグッズがあり、なかでも大人気のものが、366枚のタイルの絵に詩的な説明を添えた日めくりカレンダーで、今年はその中日対訳版が発売されます(大洞が翻訳をつとめました)。いずれ公式HPに情報が載るものと思われます。
また『台湾 和製マジョリカタイルの記憶』(康鍩錫著、大洞訳、トゥーヴァージンズ)という本にも一千枚を越える写真と詳しい説明が載っていますので、ぜひご参照ください。作家大原扁理さんによる書評(台北ナビ)。
博物館から徒歩7、8分ほどの所に、日本統治時代初期の日本人警察官・森川清治郎氏が「義愛公」という名の神格化された存在としてお祀りされている「富義宮」「富安宮」という二つの小さな廟があります。台北在住作家の片倉佳史先生にご連絡いただき、四名の管理人の方々に大変親切にしていただきました。

森川氏は台湾の貧しい人々のためお上に減税を訴えるも聞き届けられず、自ら生命を絶った義人であったという話が伝えられています。ただし台湾で神様になった日本人を長年研究しておられる関口直美さんによれば、台湾の民間信仰において実在した人物が神格化されるプロセスは単純でなく、親日感情と直接に結びつくものではない、とのことです。ご興味がおありの方は関口さんのブログ「台湾ビジュアル辞典」をご覧ください。
午後は嘉義県の梅の名産地・梅山から、まるで日光のいろは坂のような36か所のカーブをバスで通り抜け、標高1,000メートルの高みにある「太平老街」へ。かつて阿里山で収穫されたお茶を平地まで運ぶ人々に宿場町として利用されてきた町で、よもぎ餅、冬瓜茶、梅加工品、スイートポテト、シフォンケーキ、各種乾物や山菜、そしてもちろんお茶など、色とりどりの品が並んでいます。
その近くに架かる「太平雲梯」は2017年に完成した長さ280メートルを超える吊り橋で、広大な嘉南平原から海までも一望できます。橋を渡り、長い階段をえっちらおっちら上っていくと、亀の甲羅のようにふくらんだ山頂に、仏様の頭髪のように茂る、美しい茶畑が眼前に現れます。涼風に乗ってただよう茶葉の薫り、森林と渓流のマイナスイオン、野鳥のオーケストラに包まれて、身も心もリフレッシュできるスポットです。


方塊酥は、戦後に中国大陸から渡ってきた人々が暮らしていた眷村で、焼餅(シャオビン)という食べ物をヒントにして考案されたクッキーで、メーカー名の老楊とは創業者の名前ではなく、そのお師匠さんの名前。販売コーナーでは20以上の味が試食できます。
次回は11月か12月ごろ開催予定です(行先未定)。ご期待ください!
(大洞敦史・筆)

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