台南市日本人協会の会員より、毎月1回、台南生活コラムをお送りいたします。
【月一コラム みんなの台南生活】(25)台湾・台南と私
文/斎藤忠孝
はじめまして、私はこの6月に日本の横浜からやってきました斎藤忠孝と申します。まだ引っ越してきて一か月ですが、みなさんに私が台湾・台南に関わることになったきっかけをシェアさせていただこうかと思い筆をとりました。あわせて、台湾に来るにあたり、ちょっと特殊なビザを取得できましたので、そちらの情報もシェアさせてください。
なぜ台湾、そして台南?
私が初めて台湾へ来たのは今から三十二年前、その時に訪れたのが台南で、私にとって台南は想い出の地であり、台湾に関わる原点なのです。
当時私は日本で童軍(ボーイスカウト)活動を行っており、自身の隊長と二人で台南・走馬瀨農場で開催される台湾童軍の大会に参加する予定でした。しかし、出発の直前に急用で参加できなくなった隊長の「じゃあ、一人でいってみたらどう?」という一言で、一人ぼっちで台湾を訪れることが決定。
まだ学生だった私は、日頃の不勉強が祟って中国語はもちろん英語もほぼ話せない状態でしたので、台北から台南、さらには山中の走馬瀨まで行くのに相当な困難がありました。でも、困難が発生するたびに「どこからともなく現れる優しい台湾の方」に助けられ、無事に走馬瀨へたどり着くことができたのです。
今年七月に、同じ走馬瀨で台湾童軍の大会が開催されましたが、「三十二年の時を経てこんな偶然があるのか、やはり私は導かれるべくして台南にやってきたんだな」と強く感じています。
どうしてこのタイミングで?
これまで長年、台湾には旅行で来ていましたが、いつか移り住みたいという気持ちを持っていました。ただ、自分には続けてきた仕事もあるし、一人で海外生活なんて無理だと半分諦めていたところがありました。
ただ、今後六十歳の定年を迎えたときにあらためて移住しようと考えており、その準備として日本にいるときから、友人と弾丸ツアーを組んであちこち足繫く通ったり、台南市日本人協会の賛助会員として台湾語サークルで台湾語を勉強したりと、細々と準備を進めていました。
そんな中、昨年会社で好条件な社員転身支援制度の募集があり、「こんなチャンスは今後もう二度とない」と決心し、予定より少し早く会社を離れて、三十年越しの夢を叶えに台湾にやってきたのです。
参考:就業金卡について
今回、台湾へ移住するにあたり、「就業金卡(就業ゴールドカード)」なるものがあることを知りました。この就業金卡は就業ビザの一種で、簡単にいうと、
・4in1:居留査証、労働許可証、外国人登録証(ARC)、再入国許可が1枚のカードに
・労働許可:このカードの所有者は自由な就職活動が可能(就業・兼業・転職の自由)
・居留査証:180日以上の長期滞在が可能(申請時は1~3年を選択可能)
といった特徴があります。他にも優遇措置はあるのですが、私にとっては「最長三年間、フリーランスで台湾に滞在できる」というメリットがとても魅力に感じられました。
この就業金卡を取得するためには、特定の11専門分野(経済、ハイテク、文化芸能、スポーツなど)毎に設定された高度な条件をクリアする必要がありますが、詳しく調べてみると経済分野で「過去三年間の月収平均がXX元以上」だけという条件があり、私はこの条件に賭けて申請を行い、無事に取得することができました。
すべての申請・手続きはオンラインで可能となっており、必要書類をきちんと揃えられれば個人でも十分申請は可能だと思います。実際、ネット上で取得記を見かけましたが、条件はクリアできていないけれど、ご自身の台湾への思いを資料にまとめて提出した方が就業金卡を取得された例もあるようです。興味のある方はぜひ取得にチャレンジしてみてください。(https://goldcard.nat.gov.tw/zh/)
これからどうする?
いま、成功大学の華語中心で、優しい老師・同学に囲まれて、三十年振りの学生生活を送っていますが、ある程度学習が進んだら、台湾と日本を繋ぐ仕事に就きたいと思っています。
あわせて、こちらの台南市日本人協会のイベント等にもいろいろ参加していきたいと思っていますので、皆様どうぞよろしくお願いします。特に台湾語サークルは、もっと沢山の人に参加して欲しいので、興味のある皆さんのご参加をお待ちしております。
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