~台湾糖業117年の歴史と、日台をつなぐ製糖文化~

2026年7月4日(土)、台南市日本人協会主催「第4回 日本文化講座」を、榮美金鬱金香酒店(ゴールデンチューリップホテル)にて開催いたしました。
今回は、台湾糖業股份有限公司 元雲嘉区処長・元虎尾製糖工場長の蘇建元先生を講師にお迎えし、「台湾糖業の歴史と未来」をテーマにご講演いただきました。
蘇先生は、日本大学大学院農学研究科へ留学し修士号を取得後、日本の総合商社で営業職として勤務。その後台湾へ帰国し、台湾糖業股份有限公司(台糖)へ入社されました。
糖業研究所の研究員、本社管理部門、そして117年の歴史を誇る虎尾製糖工場長などを歴任され、研究・管理・製造現場のすべてを経験された、まさに台湾糖業を知り尽くした第一人者です。今年(2026年)の定年退職まで第一線で活躍される一方、近年は日台交流や製糖文化の保存・継承にも尽力されています。
日本統治時代の「四大製糖株式会社」
講演では、当時の貴重な写真を交えながら、日本統治時代の台湾近代化を支えた
- 台湾製糖
- 塩水港製糖
- 大日本製糖
- 明治製糖
の「四大製糖株式会社」について詳しく紹介されました。
製糖業が台湾経済の発展に果たした役割だけでなく、鉄道整備や地域開発、地域住民の暮らしに与えた影響についても分かりやすく解説されました。講演では、日本統治時代に築かれた製糖工場や鉄道網、企業経営、技術交流など、日本と台湾の深い結び付きが数多く紹介され、参加者にとって日台の歴史的なつながりを改めて実感する貴重な機会となりました。
世界をリードした糖業研究所
続いて、蘇先生ご自身も勤務された糖業研究所についてご紹介いただきました。
サトウキビの品種改良や病害対策、製糖技術の革新など、台湾の砂糖産業を支え続けてきた研究開発の歴史について、多くの実例を交えながらお話しいただきました。
台湾の糖業技術が世界的にも高い評価を受けていたことや、その技術が現在の台糖にも受け継がれていることを知る、大変貴重な機会となりました。
117年の歴史を持つ虎尾製糖工場
講演では、現在もサトウキビから砂糖を製造し続ける虎尾製糖工場についても詳しくご紹介いただきました。
歴史ある工場の設備や製造工程だけでなく、五分車(サトウキビ列車)が今なお地域文化として残っていること、製糖工場と地域がともに歩んできた歴史についても、現場責任者として長年携わってきた蘇先生だからこその貴重なお話を伺うことができました。
台糖が描く未来
最後には、現在の台糖が進める事業の多角化についても紹介されました。
従来の砂糖製造だけではなく、
- バイオテクノロジー
- 健康食品
- 再生可能エネルギー
- 観光・文化事業
などへ事業領域を広げ、持続可能な社会を目指す企業として変化を続けていることについて、今後の展望を含めてお話しいただきました。
ご参加ありがとうございました
台湾糖業は、日本統治時代の歴史だけではなく、現在の台湾産業や地域文化にも深く関わっています。
今回の講演では、その歴史・技術・文化・経営を一人の講師から一貫して学ぶことができ、参加者の皆様からも「非常に内容が濃く、貴重な講演だった」と多くのご感想をいただきました。
ご参加いただきました皆様、誠にありがとうございました。
台南市日本人協会では、今後も日台の歴史・文化・産業について学べる講演会や交流イベントを継続して開催してまいります。
ぜひ次回もご参加ください。

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