台南市日本人協会では2021年11月と2022年3月に引き続き、第3回目となる日本語絵本読み聞かせワークショップを開催いたしました。(第1回、第2回の様子は以前のコラムをご参照ください。)
第1回、第2回のワークショップに引き続き、またしても予約開始後数分で定員に達するという盛況ぶりでした。
今回は、台湾でも大好評を博しているスタジオジブリのアニメ映画「崖の上のポニョ」の絵本版(宮崎駿作、徳間書店刊行)の読み聞かせを行いました。同映画は台湾では2009年1月に上映され、同年の台湾国内における日本映画の興行収入では「おくりびと」に次ぐ第2位を記録したそうです。
当日の様子
まず、台南市立図書館の楊馥菱(ヤン・フーリン)館長と当協会の大槻監事の間で、当協会より絵本との寄贈と図書館より感謝状の贈呈が執り行われました。
今回、当協会では50冊の絵本を台南市立図書館に寄贈しました。開催日は東日本大震災から12年の節目となる日であったため、台湾から日本に寄せられた数多くの支援に対する感謝が大槻監事より会場の方々へ伝えられました。
会場入り口付近にはスタジオジブリ作品の絵本をはじめとする日本語の絵本がいくつか展示されていましたが、子どもたちは早速絵本の内容に興味津々の様子で次々に手に取って眺めていました。
次に、当協会の吉川理事と佐藤幹事より子どもたちに向けて、絵本に登場する日本語を簡単に紹介しました。
「うみ」や「ふね」、「さかな」など、子どもたちに呼びかけると元気よく一緒に日本語を読んでくれました。
そして、いよいよ子どもたちが一番楽しみにしていた読み聞かせの時間です。
読み聞かせは日本語部分を吉川理事、中国語部分を古関理事の奥様にご担当いただきました。
読み聞かせ中はどの子もストーリーに集中しており、お二方の読み聞かせの上手さから我々大人もついついポニョの世界に引き込まれてしまいました。
時間の都合上、お話の途中で切り上げる形になってしまいましたが、続きはぜひ図書館から本を借りて読んでいただきたいですね。
読み聞かせの次は、ワークショップの時間です。
ワークショップでは、絵本「スタジオジブリの食べものがいっぱい(徳間書店刊行)」を参考に、映画「崖の上のポニョ」に登場したラーメンを子どもたちに作ってもらいました。
子どもたちにはお椀とたまごやハム、スープなどの絵が描かれた紙、のりを模した黒の色紙などが配られました。色鉛筆で具やスープを思い思いの色に塗ってもらったあと、はさみを使って具やスープを切り取り、スープを模した紙をお椀に乗せ、その上に好きな具を乗せてもらいました。
子どもたちは一人ひとり想像力を豊かに発揮して、自分だけのラーメンをとても楽しそうに作ってくれました。
最後に会場の皆さんと一緒に記念写真を撮影して、今回の読み聞かせワークショップは無事に終了しました。
第1回、第2回に引き続き、今回も台南市立図書館の皆様をはじめとする多くの方々にお力添えをいただき、子どもたちに楽しいワークショップを届けられました。
開催にご尽力をいただきました皆様に、改めて御礼申し上げます。
台南市立図書館には、当協会が寄贈した日本語絵本を含め多くの絵本が所蔵されています。
同館の周りは公園のように整備されており、館内にはカフェやレストランなどもありゆっくりと読書できる環境が整えられています。
文学の秋まではまだ少々期間がありますが、本に触れる休日、家族皆さんで足を運んでみるのもよいかもしれませんね。
(文/ 辻浦弘道)
メディア掲載
今回のイベントはYahoo新聞にも取り上げられました。
台南在住3年目。台湾人の母を持ち、成功大学での正規留学をきっかけに台南を好きになる。現在はInstagramやYouTubeを通じて台南の魅力を発信するインフルエンサー。クリエイターとして台南TシャツやサバヒーLINEスタンプなども手がける。夢は台南観光大使。
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