台南カフェ起業日記(日本旅行のおすすめを教えて欲しいカップル)
うちのカフェには日本旅行のガイドブックや雑誌がたくさんあり自由に観覧できる。古いものから最新のものまであり、日本へ旅行へ行くときはかなり参考になると思う。とはいえ、ほとんどは日本語のガイドブックなので、台湾の方は日本語がわからないと難しいかもしれない。なので旅行への相談があれば、忙しくない時間帯に僕らのおすすめのレストランや観光地などをお客さんに紹介する。ホテルや航空券の予約は旅行業のライセンスがないのでできないため、紹介だけをしていた。
旅行に行きたいお客さんのニーズはほんとに幅が広い。もう何十回も日本へ行っている方は、もう行き尽くしたのか普通の観光客が行くような場所は行かず、時間にも余裕を作り買い物メインで期間限定のイベントやコンサートなどに行く。休暇に行く、という表現がぴったりで日本の雰囲気や食べ物を味わいに行くという感じだ。
一方、まだ日本へ行ったことの無い方のスケジュールはびっちり埋まっていることが多い。ある日、旅行相談にご来店した20代後半くらいのカップル。食事を終えて僕らの仕事が終えるのをガイドブックを見ながら待っている。関西のガイドブックを見ているので、関西へ行くんだろうなと思う。仕事が落ち着いたので、相談を受けにお客さんのテーブルへ。
今回行く日本旅行は初めてのようだ。僕は大阪出身なので、関西を選んでもらえるのは嬉しい。ツアーではなく自由旅行で4泊5日の予定。ホテルや航空券はすでに抑えていて、スケジュールも作ってプリントアウトしてきたそうなので見てみる。すると、予定がギッチリで何時何分の電車に乗ってどこへ行き、観光を30分して昼食は12:30にこのお店でラーメンを食べるなど、めちゃくちゃ細かい。分刻みのスケジュールで、芸能人かと思うような忙しさだ。「ちょっと予定きついんじゃない?もっと時間に余裕あったほうが・・・」と話すと、時間が短いのでこの予定でどうしても行きたいみたい。
この予定表を作ったのは女性で、男性はこの旅行相談でもほぼ話さずただただ頷くのみだった。台湾女性の強さを垣間見た気がする。日本で使える便利なアプリと、ホテル近くの情報などをお伝えしてご満足いただけたようだ。このカップルが現地で喧嘩しないことを願うのであった。
台湾企業就職日記(全100話)はこちら
台南在住12年目。現台南市日本人協会理事長。台南日台交流会を運営して9年、台湾⇔日本相互の留学やワーキングホリデーの現地サポート法人を運営。台湾でのワーキングホリデー、華語中心、現地法人就職、カフェ創業、ゲストハウス経営の経験あり。留学サポート歴は日本から通算で約15年。
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