昨日2020年8月に台北駅一階にオープンした崎陽軒のお弁当屋さんが約一年半で閉店しました。
崎陽軒のシウマイは私も大好きなので非常に残念ですが、経営判断としては正しい決定だと思います。
理由としては、出店した立地はこれまで店舗の入れ替わりが激しく、ほとんどのブランドが短期で撤退している立地であること。次に台湾人は食事に温かいものを好むので崎陽軒の冷めていてもおいしいお弁当というのはもともとかなり高いハードルであること。さらに価格帯が台湾で一般的な弁当の二倍で量も少ないという非常に厳しい条件での出店だったといえるからです。
では、成功する可能性がなかったかというとそうではありません。台湾人の消費スタイルに合わせたお店を作ることができれば繁盛店となった可能性はかなりあります。たとえば私が戦略を作るなら崎陽軒中華食堂というレストラン形態として出店し、同時にお弁当やシウマイはテイクアウト可能とする業態を選びます。
もちろんテイクアウト専門店と違い運営の難しさは格段に上がりますが、かなりの売り上げが期待できます。
いずれにしても日本の飲食業が積極的に台湾へ進出している一方で2年ほどで撤退する飲食業も多いことは残念でなりません。
日本の飲食業は成功するポテンシャルがあるだけに本当にもったいない。
台南市政府城市外交顧問、内政部移民署新住民發展基金管理會委員、台南市日本人協会理事長、創新美味股份有限公司董事長等。1974年生まれ。台湾大学法学院博士課程後期単位取得満了。元東京都練馬区議会議員。専門は公共政策、企業マネジメント。台湾で全国飲食チェーン店や法律コンサル事務所を経営。
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