台湾で就職したとき感じた文化の違いを連載しています。今回は、営業時代に感じた時間感覚の違いについて。
前回の話はこちら↓
台湾現地就職日記(納期に間に合わない!時間感覚の違い)
入社から2ヶ月ちょっとが過ぎ、会社内で使う中国語専門用語はだいぶ分かるようになってきた。毎週1−2回のミーティングも5割くらいは理解できるようになった。5割では正直営業マンとしては不十分で全然理解していない、とも言えるが仕事はともかく中国語が上達したのを実感できて嬉しい。
営業の仕事では、日本の顧客との連絡や依頼が頻繁になってきた。専門的なことを聞かれるとまだ正直知識が足りず難しいので、部長に相談に乗ってもらいながら返答をする。日本の顧客からは自社商品の開発依頼、サンプルの発送、既存商品発注などの要求をいただき、それを各担当部門に依頼して顧客に返信・発送するのが基本の流れである。
顧客の要望を満たすには、どれくらいの時間が必要か納期を各担当部門に質問するが、これがなんと毎回必ずと言っていいほど納期が遅れる。一体どういうことなのか。私は顧客に納期をすでに伝えているのに、その時間を守らないのは理解ができない。初期の頃は、何度も頭にきて各部門に乗り込んで状況を詳しく聞いたり、何もわからないのに手伝ったりして、私がいることで更に納期を遅らせる結果になってしまったりもした。邪魔してスミマセン。。。当然、納期を守れなければ顧客からお叱りを受け、原因と今後の改善案を提出する。余計な仕事は増やしたくない。
そういうのが何度かあったので頭を抱えていたのだが、解決策を思い付いた。各部門から回答のあった期限はそのまま顧客に伝えないことにした。各部門からお知らせされた期限が1週間なら2週間と伝え、1ヶ月と言われれば一ヶ月半と顧客にはお知らせする。うまく営業マンが納期の調整をするしかない!と悟った。
これで一安心かと思いきや、予想を遥かに上回って納期が遅れることもあり、試用期間の新人営業マンはどうしたらいいのか困惑するのであった。
台南在住12年目。現台南市日本人協会理事長。台南日台交流会を運営して9年、台湾⇔日本相互の留学やワーキングホリデーの現地サポート法人を運営。台湾でのワーキングホリデー、華語中心、現地法人就職、カフェ創業、ゲストハウス経営の経験あり。留学サポート歴は日本から通算で約15年。
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