台湾では12月2日から、新型コロナウイルスの3回目ワクチン接種(第1次追加劑)を行っていますが、明日(5/16)より4回目ワクチン接種(第2次追加劑)を開始します。

今回の対象となるのは、重症化のリスクが高いとされる65歳以上の高齢者、介護施設の入居者、18歳以上の免疫力低下(1年以内に免疫抑制剤使用のがん患者、臓器移植/幹細胞移植患者、中等度から重度の免疫不全患者、透析患者、HIV陽性患者、現在重度免疫抑制剤使用患者、6ヶ月以内に化学療法や放射線治療を受けた患者、医師によって追加ブースター接種が必要と判断された免疫不全者で接種可能な人)かつ病状が安定している方達です。
台湾での接種は3回目接種から5ヶ月以上の間隔が必要で、これはイスラエルの接種間隔5ヶ月と同じです。イスラエルでのブースター接種(合計4回目)に関する研究をまとめると、ブースター接種での中和抗体上昇やオミクロン株感染予防効果は限定的であるものの、高齢者に対しては、ある程度予防効果が認められている、となります。日本でも、このブースター接種は、3回目接種から4回目接種までの期間を5ヶ月という方針で計画しているようです。
欧州医薬品庁(EMA)は、免疫機能が正常な60歳未満の年齢層に対する追加ブースター接種は現時点では時期尚早との見解を示しているもの、今後の季節的な流行や寒冷時期である秋冬に備えて、全ての年齢層にブースター接種が必要になる可能性はあるともされています。
🔗Protection by 4th dose of BNT162b2 against Omicron in Israel
🔗Efficacy of a Fourth Dose of Covid-19 mRNA Vaccine against Omicron
🔗為降低 COVID-19 感染後中、重症風險,5月16日起開放部分對象接種第一次追加劑滿5個月後,可接種第二次追加劑🔗European Medicines Agency

早稲田大学&大学院で医療人類学修了、姉妹校の高雄医学大学医学部編入、医師免許取得後、台南の医学センターで内科レジデント。台南出身の妻と娘の三人暮らし。早大時ヒマラヤ未踏峰初登頂(6,650m)を果たすが、登山パートナーの死を契機に医学の道へ。日本の鍼灸国家資格も取得済で東西の医療に通じた総合診療、消化器内科医を目指す。
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