台湾では、アストラゼネカ、モデルナ、BNTファイザー(以下、ファイザー)、メディゲン社製のワクチン4種類が、COVID19対策で主に使われていますが、今週、衛福部より各ワクチン接種後7日以内の副反応が発表されました。
COVID-19 Vaccine side effects and reactions: Fever
アストラゼネカワクチン一回目接種後、次の日に38度以上の発熱が起こるのは26.7%、二回目は3.0%、
モデルナは、一回目が2.9%、二回目が37.1%、
ファイザーは、一回目が1.9%、二回目が4.5%、
メディゲンは、一回目が0.9%、二回目が0.8%となりました。
アストラゼネカは一回目の発熱が一番多く、モデルナとファイザーは二回目が多め、メディゲンは一、二回目接種ともに発熱が1%を切る結果です。
台湾では🔗ブースター接種が今月から始まっていますが、ワクチンの回数と接種者対象別に「疫苗基礎」、「基礎加強」、「追加劑」という区分が発表されました(後者二つともに第3回目接種)。
まず「疫苗基礎」とは、ワクチン二回の接種完了を指します。衛福部はCOVID19感染予防と重症化を抑える観点から、早めのワクチン二回接種を呼びかけています。
次に「基礎加強」とは、免疫不全や免疫力低下の方を対象に、二回目のワクチン接種をしていても十分な免疫力が得られないことを鑑みて、モデルナ、ファイザーとメディゲンを「疫苗基礎」から28日以降にもう一度接種することを指します。研究の結果、アストラゼネカは「基礎加強」の対象外となっています。
最後に「追加劑」については、「疫苗基礎」の終了から5ヶ月以上経過した方を対象に、モデルナワクチンを通常の半分量(半劑)、ファイザー、メディゲン(20歳以上)を交差接種することができます。医療従事者や65歳以上の高齢者が優先してこの「追加劑」を受けるべきだとされていますが、条件を満たしていれば(18歳以上+上記の間隔)、🔗予約申し込みすることができます。
「疫苗基礎」、「基礎加強」、「追加劑」という枠組みやワクチンを打つ条件など、随時更新されているので、今後も感染状況や衛福部のニュースに注意しましょう。
来年もよろしくお願いします。よいお年を!
*統計の詳細については🔗政府発表資料をご参照ください。
早稲田大学&大学院で医療人類学修了、姉妹校の高雄医学大学医学部編入、医師免許取得後、台南の医学センターで研修を終え、消化器内科フェロー、チーフレジデント。台南出身の妻と娘の三人暮らし。早大時ヒマラヤ未踏峰初登頂(6,650m)を果たすが、登山パートナーの死を契機に医学の道へ。日本の鍼灸国家資格も取得済で東西の医療に通じた総合診療、消化器内科医を目指す。
コメント