今月初め、食品大手総合メーカーKAGOME開発の「🔗ベジチェック®」をお借りして、奇美病院医療スタッフの皮膚カロテノイド量を測定しました。
厚生労働省が定めている健康増進法の基本方針🔗健康日本21によると、生活習慣病などを予防するための目標値として「野菜類の1日350g以上の摂取」を掲げられています。
台湾でも「🔗健康五蔬果」というスローガンのもと、毎日野菜3個とフルーツ2個(合計5個)を食べることが推奨されています。ここでいう野菜の目標摂取量は、1個あたり茹であがったときにお椀半分(半碗)くらいの量、フルーツ1個は拳大ひとつ分を目安にしています。
いずれもなるべく種類を多くし、色の濃い「緑黄色野菜」を取ることや、果物はなるべく加工せず(煮たり焼いたりせず)、きちんと洗ってから食物繊維と一緒に食べることが薦められています。
この「緑黄色野菜」の摂取量を推定する際に参考になるのがベジチェックで、皮膚カロテノイドを光学的に測定し、野菜摂取レベルと推定野菜摂取量を表示することを可能にしています。カロテノイドとはβ-カロテン(例:にんじん)、リコピン(例:トマト)やカプサンチン(例:赤ピーマン)などを示す天然色素群で、全ての野菜摂取量を示す指標ではありませんが、ベジチェックの測定はとても分かりやすく、非侵襲的(血液検査なし)で栄養状態を知ることができます。
国立弘前大学での🔗研究(COI表明)では、ベジチェックで測定した野菜摂取レベルと血液レベルに相関関係があり、メタボリック症候群との関連も(BMI、インスリンと脂肪量など)も示されました。
ちなみに、この説明会に参加していたほとんどの同僚が目標値に達していませんでした。不規則でアンバランスな食生活になりがちな医療スタッフにこそ、こういった栄養レベルモニターが必要かもしれません。
台湾カゴメの長田社長、菅野さんのご好意によって、この説明会が行われました。ありがとうございました!
KAGOME 台南總公司
住所:台南市善化區小新營394號
TEL:06-583-7116
ホームページ:https://www.kagome.com.tw/tw
早稲田大学&大学院で医療人類学修了、姉妹校の高雄医学大学医学部編入、医師免許取得後、台南の医学センターで研修を終え、消化器内科フェロー、チーフレジデント。台南出身の妻と娘の三人暮らし。早大時ヒマラヤ未踏峰初登頂(6,650m)を果たすが、登山パートナーの死を契機に医学の道へ。日本の鍼灸国家資格も取得済で東西の医療に通じた総合診療、消化器内科医を目指す。
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