東京オリンピックが開幕し、昨日は台湾のバドミントン選手が初めて五輪で金メダルを獲得しました。台湾コロナ水際対策も金メダル級といっていいくらい、他国と比較してかなり優れた防疫結果を出しています。
台湾が「検疫」と「隔離」を徹底している理由については、本協会顧問でもある野嶋剛氏著書『なぜ台湾は新型コロナウィルスを防げたのか』が詳しいですから、そちらを手にとってご覧になっていただければ、と思います。
上の図は台湾CDC衛生福利部疾病管制署(Centers for Disease Control, Ministry of Health and Welfare)が昨日発表したグラフで、5月1日から7月31日までの新規陽性者数の推移(日別)を表しています。
台湾大学病院院長が5月26日に「Hospitals Need Help」というほど深刻だった状態から、6月下旬にはその陽性患者数が二桁台になり、7月は更に減少傾向にあるのがみてとれます。
7月27日には防疫レベルが3級から2級に下がり、一部の飲食店ではお店のなかで食事ができるようになりました。
台南では連日コロナ新規陽性者数がゼロとされていますが、では台南の病院には新しい感染者さんがかかっていないのか、というとそうでもありません。
これは7月20日に台南の病院で陽性判定された患者さんの足跡を示したものですが、この患者さんの居住地が台北であるため、政府の公式発表では台北市の患者さんとしてカウントされています。
この前後7月19日~21日までのCDC発表を見ても、右下の居住都市にこの台南の患者さんは含まれていません。他の報道でこの方が働いてた台南市の同僚などはPCR陰性とありますから、過度な心配は不要ですが、毎日発表される「今日COVID-19確定病例」とその内訳をみるとより詳しいことがわかります。
参考:疾病管制署、台南市政府発表資料
早稲田大学&大学院で医療人類学修了、姉妹校の高雄医学大学医学部編入、医師免許取得後、台南の医学センターで研修を終え、消化器内科フェロー、チーフレジデント。台南出身の妻と娘の三人暮らし。早大時ヒマラヤ未踏峰初登頂(6,650m)を果たすが、登山パートナーの死を契機に医学の道へ。日本の鍼灸国家資格も取得済で東西の医療に通じた総合診療、消化器内科医を目指す。
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